2005年02月18日

マナーとルール

 マナーとルール…。
 この二つは混同されがちですが、実は違います。

 両者の大きな違いは、マナーとは本来は不文律であり、価値観が一致したうえで機能します
 しかし、ルールとは本来、明確な基準の上での適否を判断することを意味します。

 当然マナーは各々の考え方に幅があり、基準が漠然としている為に相互理解は難しいのです。

 さて、このマナーをルールとして判断してしまえばどうなるでしょうか?
 本来、マナーは自分を含めた身内での、意識が疎通できる間柄の不文律であるわけですが、
それは他者にとっては理解不能であるわけです。また、共通の認識として「してはいけないこと」の
認識があったとしても、閾値、言い換えれば許容範囲が全く違えば、意識も全然変わります

 jROの罪の部分の一つとして、本来ルールとして決めておくべき内容を含めて、ノーマナー行為と
て一緒くたにしてしまった為に、言わば
自分ルールの押し付け合いになってしまったことがあります。

 大抵の場合、ルール違反は罪ですが、マナー違反は残念ながら罪ではありません

 ルールもマナーも守るべきものですが、両者を混同してはいけません。
 マナーは本来、他人に対してとやかく言うべき性質ものではありません
 「守れないと恥ずかしい思いをするから気を付けましょう」と自省する為のものなのです。

 電車の中で大声で話したり、携帯電話を所構わず使ったり、たばこの吸い殻やゴミをポイ捨てする。
 こんな行為を人に見られて「恥ずかしい人だな…」と思われたくなければやめておきなさい。
 本来、マナーというのはそうあるべき性質なのです。

 現実世界では直接被害を被らなければ、ほとんどの人は指摘しません。
 顔も立場も見えないROだから、確かに指摘しやすいのは判ります
 でも、明文化されていない基準を、自分の尺度で人に押しつけてしまうのは、あまり褒められた話
ではないのです。

 余りギスギスせずに冷静に判断してみましょう。
 糾弾する前に、それはマナーなのかルールなのかを見極めた上で、自己解釈のマナーを他の人に
まで押しつけないようにする。

 これが出来れば、無用な争いは減るような気がします。