昨日の続きです。
このあたりのお話は、AllAboutさんでも記事になったようなので、聞いたことがある話たと感じた方も
居られたと思います。
以後Aさんとお呼びします。
その後、今年4月に個人情報保護法改正に伴い、本人の申し出による開示、訂正義務が
法で定められたのをきっかけに、Aさんは誤った情報の訂正を申し出たそうですが、ここでも
「情報の修正には応じるが、仮に情報を修正したとしてもアカウント凍結は解除出来ない」
「それでも良いのなら事前に送付した本人確認書類の情報に修正する」
という無情な回答が帰ってきたそうです。
上のSSもかなり前に頂いていたのですが、当時に当サイトでの紹介についても快諾して頂きましたが
その後の対応も考慮して、私の判断で伏せていました。
それまでにも何度かメールで「納得出来なければ法的手段という道もある」と言うアドバイスは
確かににしましたが、かなり困難な道だと思う事も申し添えた覚えがあります。
ここから、Aさんは「法的に認められるのかを問う」という道を進みました。
法律相談での弁護士さんの助言のもと、ガンホー社を相手に民事調停を起こしたのです。
望みはただひとつ、「自分のアカウント」復帰に賭けて…。
夏の暑い最中、調停は7月8月の合計2回開かれました。
調停ではAさんは1人です。当然慣れない中
ガンホー社サイドは社員1名と顧問弁護士1名がやってきました。
Aさんの主張は以下の通りでした。
・登録情報不備は故意でもなく、登録時には正確に登録したと認識していた。
・既に本人確認書類も提出しており、これまでにやましい行動は一切起こしていない。
上記の主張から、凍結アカウント(ガンホーID・アトラクションID)の復帰を求めました。
これに対するガンホー社の回答は以下の通りでした。
・ユーザー(Aさん)の気持ちは確かに理解出来る。
・しかし、こういったケースを容認すると、BOT等他の規約違反での対象者に対しての弱点となる。
・相当期間の周知と広報を行っている以上、素分は適正であると考える。
・データが膨大の為、郵送や電話等での個別確認が不可能である。
上記の理由でアカウントの復帰は認められない、と言う非情な結論でした。
調停委員の方の仲裁もあったものの、双方の折り合いが付かず不調となってしまいました。
話し合いの中で、ガンホー社の主張として
「ここで例外を出してしまい調停さえすれば、解除してくれると言う噂が流れるのがよくない」
「例外を出さない方がBOT問題に取り組んでいることになる為ユーザーの支持がえられる」
と言う発言も出たようです。(Aさんのメールより原文ママ)
企業としてのガンホー社の言い分も、確かに理解出来なくはありません。
規約というルールの枠を作らないと、サービス提供は困難なのも有る程度理解は出来ます。
しかし、「ルールを決めるのも、守るのも人」だと思います。
あれだけ鳴り物入りであった不正ツール対策も全く噂を聞かなくなりました。
残念ながら、一部MAPでは相変わらずBOTらしきプレイヤーが大半を占めるMAPもあります。
規約の隅を突いて運営が改善されるので有れば、何も言うことはありませんが…。
単なる不正プレイヤーで有れば、どう考えてもここまで時間や費用、手間と言ったエネルギーを
使ってアカウントの復帰など要求するとは思えません。素人目に考えても、その時間を使って新しい
アカウントを育成して良いのではないかと考えるのが普通だと思います。
私はBOTなど使う気にもなりませんが、使うつもりの人ならば、ガンホー社相手にごねるよりよっぽど
効率の良い方法ではないでしょうか?
楽しく遊んで、利益を生み出してくれるプレイヤーよりも、金払いは良いものの、他者に不快感を
与えるプレイヤーが良いとしか取れません。
更に追い打ちを掛けるように、今週凍結されていたアカウントが削除されてしまったようだと知らされ
ました。ギルドマスターを務めていたギルドが解体され、アトラクションセンターへのログインも出来なく
なってしまったそうです。
ただ、こういった状態でも、企業で有れば削除前のデータはバックアップとして保管しているのでは
無いかと考えていますが、実際に「有りません」と言われてしまうと対抗出来ないのも事実なのです。
当然Aさんはこのままでは納得がいかないとのことで、現在係争準備中だそうです。
調停では解決出来なかった為、次は民事訴訟となります。
通常の訴訟となれば、時間も費用も軽視出来ないでしょう。
この顛末の公開は、実は非常に悩みました。
このあと正式な訴訟手続きを行うとして、逐一報告を行えば、それだけAさんにとって不利に
働くことだって考えられます。
平和的結論が見出せた段階で顛末を紹介したい旨、Aさんにお話はしていました。
残念な結果だったのですが、改めてAさんから「公開しても構わない」との申し出がありましたので、
公開を決めました。
今後も状況に変化がありましたらご紹介する予定です。
プレイヤーの誇りを全く感じようとしない会社…。
私には目先のBOT対策なんかと比較にならないレベルの烙印だと感じます。